猫を飼いたくて一人暮らしを始めた娘が、譲渡会で人生の大きな転機を迎えました。休日、待ちに待った譲渡会へ出向いた彼女は、会場に入るなり胸を弾ませて猫たちを探し始めました。しかし、そこにいた猫はどの子も既に飼い主が決まっている様子。わずかに残されていたのは、一匹の犬――少し困ったような顔をした中型犬。  その犬と目が合った瞬間、娘の心に何か予感のようなものが走ったのです。「この子だ」と。引き取るまでの数日間、悩んだ彼女。しかし一緒に暮らし始めると、犬は持ち前の温厚な性格と愛らしさで、瞬く間に彼女にとってかけがえのない家族となりました。毎日の散歩、共に過ごす時間、そしていつも側に寄り添うその存在。最初は「猫がいい」と思っていた娘も、今ではこの犬なしでは生活が考えられないと語ります。この出会いがなければきっと気づけなかった「犬との幸せ」。誰にでも運命的な出会いがあるものかもしれません。