僕の父は警察官で、仕事にとても熱心でした。しかし、ある日彼の堅苦しい性格がほころびを見せました。交番に捨て犬が届けられ、翌日には保健所へ送られる運命にありました。父はその犬をどうしても見捨てられず、家に連れて帰ることを決意。「この犬を救いたいんだ...どうか家で飼わせて欲しい。」と、父は初めて母に頭を下げました。彼のその決意に、家族も反対できず犬を受け入れることに。父は不器用ながらも一生懸命犬の世話をし、その犬と深い絆を築いていきます。時間が経つにつれ、犬は家族の一員となり、父もその存在に慰められるようになりました。犬との生活は十五年続き、最後には双方にとってかけがえのない幸せな時間となりました。その変化に、家族皆が涙を流さずにはいられませんでした。