不器用で雑すぎるゴイサギゴイサギという鳥をご存じでしょうか?体長約60センチ、目が赤いのが特徴のこの鳥は、日本を含む温帯から熱帯地域に広く生息しており、サギの仲間として知られています。名前の由来は、第五天皇が池でこの鳥を見つけ、「捕まえろ」と命令した際、驚くほど簡単に捕まったことにあります。その姿を見た天皇は「命令に忠実な鳥だ」と気に入り、「語彙」という位を与えたそうです。ですが、実際には警戒心が薄いただの「抜けた鳥」だったのかもしれません。 そんなゴイサギですが、実は「最も雑で不器用な鳥」としても有名です。繁殖期には集団でコロニーを作り、オスとメスが協力して巣を作ります。オスが運んできた枝をメスが組み立てるのですが、その巣作りがあまりにも雑すぎるのです。穴だらけの巣はお皿型とは程遠く、結果として卵が頻繁に巣から落ちてしまいます。 しかし、この失敗を重ねた結果、ゴイサギは「多く卵を産む」という進化を遂げました。雑な巣作りを補うためのこの進化は、なんともぴえん過ぎると言わざるを得ません。自然界の不器用な生き物たちも、また独自の生存戦略を持っているのですね。