倒れているカンガルーから子どもを取り出し育てるとある日、一人の女性が道路で倒れているカンガルーの母親を発見しました。母カンガルーはすでに息を引き取っており、女性は彼女を道端にそっと移動させ、その袋の中からまだ小さな赤ちゃんカンガルーを取り出しました。女性は赤ちゃんを毛布で包み、自宅へ連れて帰りました。そして、「キャリー」と名付けたその赤ちゃんを、自分の家族として育てることを決意します。女性の息子であるハリーは、すぐにキャリーと仲良くなり、二人はいつも一緒に過ごすようになりました。ハリーは毎日キャリーにミルクを与え、たっぷりの愛情を注ぎます。キャリーもそんなハリーを特別な存在として慕うようになりました。もともと人見知りだったハリーですが、キャリーが家族に加わってからは自信を持ち、「これは僕の友達、キャリーだよ！」と道行く人々に誇らしげに紹介するようになりました。しかし、月日が経ち、キャリーが大人になると、彼を自然に戻さなければならない時が訪れます。女性がそのことをハリーに伝えると、彼は深く悲しみましたが、「その日まで、キャリーにできる限りのことをしてあげるよ」と約束し、それまで以上に愛情を注ぎ続けました。キャリーとの別れは辛いものでしたが、ハリーと女性の心には永遠に彼との思い出が残り、二人の絆はより深まったのでした。