スーパーマーケットの正社員として働き始めて3年が経過したチンは、ついに辞めることを決意した。その理由は複数あるが、最も大きな要因は彼が最後に受け取った給与明細であった。その明細を手にしたとき、チンの心に去来する想いは様々であった。

彼は、今月の給与について説明する。今月は、通常の半分ほどしか出社せず、残りは有給休暇を消化したためである。月の仕事内容は、生活雑貨の販売、特にレジ、品出し、店内清掃と発注業務、そして事務作業であった。これに対する特別な資格やスキルは求められず、接客経験が1年あれば十分とされていたのだ。勤務時間は主に朝9時から夕方6時までの8時間であり、これを3年間続けてきた。

給与について具体的に見てみると、月々の基本給は19万円で、業務手当が1万円、通勤手当8,020円、そして処遇改善手当が1万円となっている。しかし、これらより差し引かれる控除があり、健康保険、住民税、年金といったお馴染みの項目が控除される。結果として、総支給額は22万8,020円だが、控除後の手取

り額は、とても言葉では言い表せない微妙な金額に留まった。

チンはこの手取り額について深く考えた。彼は23歳、同年代の平均なのかとも考えたが、数少ない手取り20万円を超える月の経験を振り返り、このまま同じ状況を続けることへの不安と悔しさを感じた。特に、若くしてこれほど少ない賃金で働くことが続けば将来への不安も募るばかりである。周囲の友人たちは次々と収入を増やし、ライフスタイルを向上させているというのに、自分だけが足踏みしているような気がしてならないのだ。

彼は、給料日のたびに給与明細を見つめてはため息をつく。スーパーのレジ係としての生活に十分な給与とは言えないが、少なくとも今は、これで生活していける。しかし、将来的なビジョンを描くとき、より高い目標を設定しなければならないと思わざるを得なかった。選択肢は一つではないが、辞職することが目先の答えとなった。

最終的にチンは、職場を去る決意を固めた。その決定は容易なものではなかったが、最も大事なのは、自分自身の将来のために新たな一歩を踏み出すことだった。彼は自身のスキルと経験を新しい場で活かすことを決意し、新たな道を模索し始めた。就業経験は短かったが、多くのことを学び、成長できたのは確かだ。

これからの道のりは決して平坦ではないだろうが、彼には希望と期待が溢れている。チンは毅然とした足取りでスーパーマーケットを後にした。もう後ろを振り返ることはない。彼は新たな環境で自分自身を試し、さらなる成長を遂げることを胸に誓った。彼の前には広がる新たな未来が待っている。それを信じ、彼は一歩ずつ進んでいく決意を胸に秘めていた。